みなさん、こんばんは。
本日は、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の治療に効果が期待されている
Muse(ミューズ)細胞についてお話したいと思います。
万能細胞といえば、ES細胞(胚性幹細胞)やIPS細胞(人口多能性幹細胞)などが
みなさんの中で思いつくものではないでしょうか。
どちらも再生医療には欠かせないものになりつつありますが、
両方において様々な問題点も指摘されております。
たとえば、ES細胞においては受精卵が胚盤胞と呼ばれる段階まで発生したものを
使用するため倫理的な問題が生じます。
またIPS細胞は、体細胞にある4種類の遺伝子を導入することでES細胞のような
多分化の機能を有する細胞へと変化させますが、遺伝子導入による細胞の
腫瘍化が懸念されております。
しかし、今回のMuse細胞はES細胞やIPS細胞と同様に様々な細胞に分化する能力を
有し、体内の臓器や骨髄などに存在し、腫瘍性がないとされております。
そして今回の実験で、岡山大学の山下徹准教授らはALSを発症したマウスにMuse細胞を
経静脈的に反復投与することで運動機能に治療効果があることを見出したそうです。
治療薬がまだ確立されていないALSの治療薬としてMuse細胞が注目されております。
ちなみに、ALSとは運動神経が損傷し、脳からの命令が伝わらなくなり、筋肉が次第に
動かなくなり、やせ細っていき、呼吸さえもするのが難しくなる難病です。
この病気をどのようにしてMuse細胞が治療するのか、そのメカニズムは、傷ついた
細胞から出るSOSシグナルを血管内でMuse細胞がキャッチして、損傷のある細胞に
向かって修復または自ら置き換わると考えられているみたいです。
近年の科学の進歩により、不治の病は徐々に治る病になっていくのだと感じました。
科学者たちは、日々発見と失敗の繰り返しを行い、そして少しずつ真実を見つけ出して
いきます。現在、新型コロナウィルス感染症に関してもおそらく、数多くの科学者たちが
日々、ワクチン開発に力を注いでいるでしょう。
課題を見つけ、それを克服し、そしてまたそこから課題を見つける。
学生の頃、私たちがしてきた勉強と同じなのかもしれませんね。
また、漢検®ジャーナルの特集で、謎解きクリエイターの松丸亮吾さんが
「勉強〇の数を喜ぶのではなく、☓を〇に変えること」だと話していました。
勉強はなんでしなきゃいけないの?
よく、子どもたちから質問を受けます。
将来のため、みんながしているからなど漠然とした回答では子どもたちは納得しません。
では、お子さんになんと答えればよいのか?
ぜひ、今回の記事を参考に考えてみてはいかがでしょうか。