京から富岳へ

退勤間近までブログをチマチマと書くのが嫌になって来たのでこの時間にこんにちは。

せんべい布団に寝ているせいか、最近寝違える頻度が多くなってきた松尾です。ほんの一週間前にも右肩をやったのですが今回も右肩で、右後ろが振り返れなくてつらいったらありゃしません。

頭をフル回転させるには、質の良い休息、睡眠が大事なわけですから、次の給料はふとん代にでも回しましょうかね。

というわけで。
頭といえば(強引)、私なんかよりもはるかに賢い(であろう)コンピューターの話題でも。

コンピューターはコンピューターでも、スーパーコンピューター!

一般的にコンピューターというと、パソコン、つまりパーソナル(個人向け)コンピューターのことを連想されると思いますが、それとは比べ物にならない、というか全く別物なスーパーコンピューター。

パーソナル(個人向け)ではなく、スーパー(ちょうすごい)なんだから、さぞかしネットを見たりワードを使ったり、ゲームをしたりするのに快適なんだろうな、なんて思わないでください。

コンピューターというのは、そもそも計算機のこと。いうなれば”大きな電卓”です。
なんなら電気で動くそろばん…はさすがに言いすぎですが。

電卓ですから、できることといえば足し算引き算だけなんです。
もちろん、パソコンだって大本の中身はそんなもんです。その計算で画面を光らせ、文字を表示させ、マウスなどの装置からの情報を反映させる”OS”を預かり知らないところで超高速で動かしているのが、パーソナルコンピューター、パソコンです。

今こうして私がキーボードをカタカタ叩いているときにも、今そうしてこのブログを見てくださっているあなたのパソコンも、実は中で計算機がウンウンうなりながら頑張ってくれているのです。

もちろん、お手元のスマートフォンだってそうです。

話が脱線しましたが、要するにコンピューターというのは計算機のこと。

つまりスーパーコンピューターというのはすごい計算機。

ですから、普段見知っているパソコンとはできることが全く違います。

電源をつければ見慣れたロゴ、見慣れた背景が出てきてマウスを動かせば動く…そんなところからして違います。なぜなら、そもそもスパコンには、パソコンみたいな十分な映像出力機能がないから!

電卓を思い浮かべてください。なんならそろばんを想像してくださっても構いません。

大きくてきれいな画面なんてついてます?

ついてませんよね。だっていらないもの。

スパコンも一緒。ものすごい勢いで計算をして、その結果だけをバーッと教えてくれるだけなんです。
そこから読み取ったり、人間にわかりやすく翻訳したりするのは、人間もしくは別なコンピューターの仕事、ということですね。

なんとなくおわかりいただけたでしょうか、要するにスパコンはほんとにただの”すごい計算機”なんです笑

って言ってると、いつぞやの事業仕分けみたいに「世界で1番じゃないとだめなんですか!」とか言われそうであれですけれども。

1番に固執することもありませんが、1番狙うくらいのやる気がないと技術力や能力が十分育たないでしょうに…まぁいいや、そういうのは控えましょう。

どのくらいすごいか、といいますと。
(※ 単位については後で説明します)

私が現役で使っているいわゆる最新世代…の一個前の第9世代(今月頭から第10世代発売してる…)で最も性能の良いパソコンで、400ギガFlopsくらい。

そして、スパコン「京」は10ペタFlops。

ギガは、1.0×10^9、つまり1,000,000,000Flops。
だから400ギガFlopsは400,000,000,000Flops?

キロ、メガ、ギガ、テラ、ペタ…の順ですから

ペタは、1.0×10^15、つまり1,000,000,000,000,000Flops。
だから10ペタFlopsは…10,000,000,000,000,000Flops??

つまりです、わりとハイスペックな家庭向けパソコンの、ざっと25,000倍の計算能力を持つのがスパコン。

いやいずれにせよ数字が大きすぎて想像がつきませんが。

しかも、です。

パソコンの処理能力なんていうのは、数字が倍になったから能力も倍、なんていう単純な図式ではありません。
数字が倍になったらその倍々以上の能力が上がっていくわけですから、もう比べるだけ失礼な話です。

で、このFlopsというのは何かというと、”1秒間に計算できる回数”だと思ってください。
かなりざっくり、簡単に言ってますのでご理解ください。
そして、一概にFlopsだけでは性能が測れない、っていう話ももちろん当たり前なのですが、専門ブログではないのでそのあたりもご容赦を。

すごいですよね、1分とか1時間ではなく、1秒に1京回も計算できるのがスパコンなんです。(ちなみに、「京」という名前の由来はここから)

そんな京もなんと明後日で役目を終え、電源を切り解体されるんだそうで…

っていう話がしたかったので、ここまで前置きですね。なっが…!

私のパソコンと比べればすごい京ですが、完成したのは2012年、今からもう7年も前になります。
何度なくいろいろな分野で世界1位やTOP3に入ってきたわけですが、そろそろ限界、といったところでしょう。
Flops数値だけの比較でも、現在は5位にまで落ち込んでおり、現世界1位のスパコンは京の10倍以上のFlopsですからね…

というわけで、来年2021年からは新たに「富嶽」が日本のスーパーコンピューターとして稼働を始めるそうです。

面白い発想ですが、次の富嶽ではワードなども動くような”汎用性”も重視する方針だとか。
これまでのスパコンというのは、本当に超高速計算機としての役割ばかりを求められてきた中で、計算だけではなく様々な分野にも応用できること、を目指す日本の新しいスパコンは、今後の世界にどのような影響を与えるのでしょうね。

かなり長くなってしまいましたので、スパコンの用途などはまた別な機会にでも書きましょう…

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA